唐の都・西安で歴史とグルメを満喫!〜ビャンビャン麺から大雁塔、西遊記の舞台へ〜

アラフィフ旅のみつです!今回は中国の西安へ行ってきました。
(2025年3月の体験レポです)
かつての「長安」として栄えた西安は、歴史と文化がぎっしり詰まったロマンあふれる街。
現地ならではの個性的なグルメも満載で、見どころも食べどころもたっぷりです!

【中国・西安グルメ】名物「ビャンビャン麺」は世界一複雑な漢字!?

中国・西安は、気候が乾燥していて昔からお米ではなく「小麦」が主食の地域。
今では高層ビルが立ち並ぶ近代都市ですが、20年前は一面に広がる小麦畑の風景が広がっていたそうです。

そんな西安の名物グルメといえば、「ビャンビャン麺」。
中でもインパクト抜群なのが「ビャンビャン麺」の「ビャン」の漢字!(日本の私のパソコンは変換しても出てきません。)ビャンの幹事の画像

57画もあり、世界一画数が多いと言われている超難解文字で、中国の子どもたちは「書き順の歌」で覚えるのだそう。
まさに西安名物の“顔”ともいえる存在です。
その名前の由来は、麺を手打ちする時に生地を引っ張って打ちつける「ビャンビャン」という音からきているのだとか。
街中にはビャンビャン麺専門店がたくさんあり、兵馬俑観光の帰りに立ち寄れるレストラン街にも並んでいます。

兵馬俑そばのビャンビャン麺屋 兵馬俑そばのビャンビャン麺屋

お店によっては、店頭で職人さんが豪快に麺を打っている様子が見られることも。

旅に出る前からワクワクしていたこのビャンビャン麺。私は街中のビャンビャン麺屋で食べました。ファストフード店の様で、若者がたくさんいました。

街中のビャンビャン麺屋の看板
実際に食べてみると、お店によって個性はあるものの、

  • たっぷりのラー油ベースのピリ辛だれ
  • 肉みそや野菜などのトッピング
  • よく混ぜていただくスタイル
  • 幅広の太麺

というのが定番スタイルのようです。太麺汁なしまぜそばです。

街中で食べたビャンビャン麺 街中で食べたビャンビャン麺

西安の料理全体にいえるのですが、このラー油、見た目ほど辛くはないものの、とにかく“たっぷり”かけられるため、かなりオイリーで重め。
でも、それがまたやみつきになる味なんです。

ちなみに、ビャンビャン麺は東京にもお店があります。

ファミリーマートにもビャンビャン麺売ってました!

ファミマのビャンビャン麺
本場西安の味が気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね!

【西安・大明宮】唐の皇帝が政治を司った遺跡 遣唐使が見たであろう丹鳳門

西安駅の目の前の丹鳳門から始まる大明宮の遺跡。
大明宮は唐王朝(618〜907年)の最盛期、長安(現在の西安)にあった皇帝の離宮です。
大明宮は唐の皇帝が国政を行った場所であり、政治、文化、外交の中心地でした。
敷地面積は約3.5平方キロメートル、紫禁城(北京)の4倍の広さを誇ります。
大明宮の丹鳳門 大明宮の丹鳳門
この門が大きいこと。かつての遣唐使達も訪れた地と思うと歴史を感じました。

遣唐使・阿倍仲麻呂 興慶宮公園にある阿倍仲麻呂記念碑

阿倍仲麻呂(あべのなかまろ)は、奈良時代の遣唐使で744年に唐に派遣され、唐で学び、日本に多大な影響を与える知識を得ました。彼は唐での地位も高かったため、何度も帰国を望みながらも、帰国の機会を逃していましたが、日本に船で帰国しようと旅立ちます。
しかし、航海途中、船は嵐に巻き込まれ、ベトナムに流れ着いてしまいました。阿倍仲麻呂は、約2年もの間ベトナムで過ごすし、また唐にもどりました。
日本に帰ることは叶わなかったのです。

阿倍仲麻呂の碑

西安・南城壁を駆け抜ける!世界遺産の上で開催されるマラソン大会

西安の城壁は全長約14kmあり、その壮大さに圧倒されます。
中でも南城壁は幅約18mと広く、歩くだけでも見応え十分。城壁の上にはレンタサイクルもあり、自転車で回る事もできます。
毎年10月には、この歴史ある城壁の上を走るユニークなマラソン大会が開催され、世界中のランナーが参加するそうです。ランナー(自称)としては、是非参加してみたいです。
南城壁

空海(弘法大師)ゆかりの青龍寺

青龍寺(せいりゅうじ)は、空海(くうかい)と深い関わりがあることで特に有名です。
空海は、日本の弘法大師として知られ、唐の時代に中国に渡って仏教を学び、日本に帰国後、真言宗を開いた人物です。
青龍寺は、空海が唐の都で修行していた際に深く関わりがあった場所であり、彼の仏教修行の重要な拠点となった寺院です。
青龍寺 青龍寺空海と恵果
空海は、804年に日本から唐に渡り、長安(現在の西安)にある青龍寺で仏教を学びました。彼は、青龍寺で恵果(けいか)という高僧から密教(現在の真言宗)を学びました。
青龍寺空海と恵果

四国のお遍路は、香川県出身の空海にゆかりの深い道で、88箇所の霊場を巡る巡礼の道です。
四国霊場を1番から順番に88ヶ所巡るのが一般的です。
1番は、霊山寺(りょうせんじ)で、ここが巡礼の出発点です。
が、ここ青龍寺は0番です!四国のお遍路巡礼をする前に空海が辿った道に思いを馳せながらお参りするのも良いですね。

成陽博物館の漢の時代の兵馬俑

成陽博物館では漢の時代の兵馬俑が展示されています。秦の時代の兵馬俑の兵士の大きさは約180cmあるのに、漢の兵馬俑の兵士の大きさは1/3のの約60cm。
秦の兵馬俑より早くに発掘されました。像自体は小さいですが、ゆっくり見れて迫力があります。
漢の兵馬俑 漢の兵馬俑

『秦阿房宮遺跡(しんあほうきゅういせき)』

文献には秦阿房宮が存在したと記録されていますが、実際に発掘が行われていないため、その真偽については証拠がなく、学者たちは遺跡が存在したのか、存在しなかったのかについて論争を続けています。
この場所は遺跡があったとされる場所として遺跡公園に指定されていますが、実際にはただの凧揚げ公園になっていて、遺跡を示す記念碑は凧屋さんの片隅にひっそりと存在しているのみです。
秦阿房宮遺跡 秦阿房宮遺跡

芙蓉園で唐代ロマンが蘇る!幻想的な夜景

西安の観光スポットのひとつが「芙蓉園(ふようえん)」。
ここは、唐代の文化や皇室の風景をテーマに再現された歴史テーマパークです。

もともとは、かつて唐の都・長安城にあった庭園の一部をもとに整備された場所で、園内には壮麗な宮殿風の建物や池、橋などが配置されています。

特におすすめなのが、夜のライトアップ!素敵です。

芙蓉園のライトアップ 芙蓉園のライトアップ

【西安観光】大唐不夜城で夜散歩!ライトアップとグルメで味わう唐の世界

西安の観光名所であり、特に夜間に美しくライトアップされることで有名なエリアです。正式には「大唐不夜城(だいとうふやじょう)」と呼ばれ、唐の時代の繁栄と華やかさを再現した観光スポットです。

大唐不夜城の様子 大唐不夜城の様子

夜の散策が素敵です。ライトアップされた街並みを歩きながら、唐代の雰囲気を満喫です。
屋台も西安名物の羊肉串や胡麻餅などたくさん出ています。

【西安観光】西遊記のモデル三蔵法師の偉業を今に伝える「大雁塔」

大雁塔は、唐の時代に玄奘三蔵がインド(天竺)から持ち帰った仏典・仏像・経巻を収めるために建立されました。

玄奘三蔵は『西遊記』の三蔵法師のモデルです!
西遊記は16世紀につくられた小説で、三蔵法師が孫悟空・猪八戒・沙悟浄とともにインドへ仏典を取りに行く冒険物語です。玄奘三蔵は架空の存在ではなく実在した人物です。

孫悟空の像

玄奘三蔵は、唐の時代にインドへ渡り、17年間にわたって仏教を学び、657部もの経典を持ち帰りました。その後、西安の大慈恩寺において、これらの経典の翻訳に取り組み、その貴重な経典を収めるために建立されたのが大雁塔です。

大雁塔

大雁塔は『西遊記』のリアルモデルの玄奘三蔵の足跡そのものなのです。

雁塔の開館時間・入場料
営業時間: 8:00〜18:00(最終入場17:30)
入場料: 50元(塔の登塔は別途30元)

歴史ロマンと刺激的なグルメが共存する西安は、旅好きにはたまらない魅力が満載の街。
アラフィフのひとり旅でも、安心して楽しめるおすすめの旅先です!