【チェコ・プラハ観光】世界遺産の街を歩く!プラハ城から伝説の老舗ビアホールまで満喫プラン

チェコの首都プラハは、街全体が世界遺産に登録されている、まるでおとぎ話の世界のような美しい街です。 中世の面影をそのまま残す石畳や重厚な歴史を感じるお城など、どこを切り取っても絵になる光景が広がっています。 今回は、公共交通機関を使いながら主要スポットを効率よく巡り、最後は伝説のビアホールで乾杯する、充実の1日モデルコースをご紹介します。

伝説が宿る「カレル橋」を渡ってプラハ城へ

プラハ観光のハイライトといえば、ブルタバ川(ドイツ語名ではモルダウ川)に架かるカレル橋(Karlův most)です。14世紀から続くこの歴史ある石橋には、両側に30体もの聖像が並んでおり、プラハの象徴として世界中から観光客が集まります。

 カレル橋の上に並ぶ個性豊かな聖像

カレル橋を歩いていると、人々が熱心に触れたり写真を撮ったりしている像がいくつかあります。

ブルタバ川(モルダウ川)に架かる、30体の聖像が並ぶ美しい石造りのカレル橋

  • 聖ヤン・ネポムツキー像:カレル橋で最も古い聖像です。ヤン・ネポムツキーは、王妃の告解(告白)の内容を秘密にしたために、怒った国王によってブルタバ川へ投げ込まれたという伝説を持つ聖人です。台座にあるレリーフの「犬」と「王妃」の部分を触ると「幸運が訪れる」「再びプラハに戻ってこられる」と言われており、そこだけが黄金色に輝いています。

  • フランシスコ・ザビエル像:日本でも馴染み深いザビエルですが、プラハのカレル橋にもその姿があります。アジアでの布教活動を象徴するように、像の足元には異国の人々が描かれており、当時のヨーロッパの人々が東洋へ抱いていた想像力が感じられます。

ブルタバ川の穏やかな流れを眺めながら、歴史ある聖像に見守られて歩く時間は、プラハ旅行の始まりにふさわしい特別なひとときです。

プラハ城を徹底攻略!見どころと効率的な観光のためのアクセス術

カレル橋を渡りきり、城下町を抜けて高台へ向かうと、街を見下ろすようにそびえるプラハ城(Pražský hrad)に到着します。

プラハ城の見どころ

プラハ城は、ギネス世界記録にも「世界で最も古く、最も大きい古代の城」として登録されている巨大な城郭建築です。敷地内全体がお城となっており、一つの街のようなスケール感があります。

聖ヴィート大聖堂:お城の中央にそびえるゴシック様式の大聖堂。内部にあるアール・ヌーヴォーの巨匠ミュシャ(ムハ)が手掛けたステンドグラスは、光が差し込むと息をのむような美しさです。

プラハ城内にそびえ立つ、ゴシック様式の壮大な聖ヴィート大聖堂

黄金小路:かつて錬金術師や城の番兵が住んでいたと言われる、カラフルな小さな家が並ぶ通り。作家カフカが執筆に使っていた第22番の家も残っており、まるでおもちゃの国に迷い込んだような気分になれます。

 観光の所要時間とアクセス

プラハ城をくまなく観光するには、最低でも3〜4時間は必要です。
広大な敷地を歩くため、歩きやすい靴で行くことが必須!

徒歩でカレル橋を渡っても行けますが、路面電車(トラム)が非常に便利です。
中心部からトラム22番に乗って「Pražský hrad」駅で降りれば、坂を登らずに城内へアクセスできます。帰りは「旧登城道」を歩いて降りていくと、プラハの赤い屋根の街並みが一望できて最高ですよ。

プラハの街の心臓部「旧市街広場」の天文時計は必見

お城を満喫した後は、ふたたび川を渡って中心部の旧市街広場へ向かいましょう。ここはプラハの歴史が凝縮された、活気あふれるエリアです。

プラハ旧市庁舎の天文時計

旧市街広場の一角にある天文時計は、15世紀から時を刻み続けている世界でも非常に珍しい時計です。

プラハ旧市庁舎の壁にある、毎正時に仕掛けが動く歴史的な天文時計

毎正時(0分)になると、12使徒の人形が窓から現れる仕掛けが動き出します。この瞬間を一目見ようと、時計の前にはいつも多くの観光客が集まり、仕掛けが終わると拍手が沸き起こる温かい光景が見られます。

旧市街広場周辺には美しいゴシック様式の教会や、バロック様式の建物が並び、どこを向いても絵画のような景色が広がっています。

「ホスチネツ・ウ・カリハ」で乾杯!小説の舞台で味わう本場ビールとチェコ料理

プラハ観光の締めくくりに訪れたのが、世界的に有名な老舗ビアホール「Hostinec U Kalicha(ホスチネツ・ウ・カリハ)」です。

プラハの老舗ビアホール「ホスチネツ・ウ・カリハ」の、軍服を着たシュヴェイクが描かれた看板。

世界中のファンが集まる伝説のお店

このお店は、チェコの国民的ユーモア小説『善良なる兵士シュヴェイク』の主人公が行きつけだった店として知られています。
緑の軍服を着た愛嬌のあるおじさん(シュヴェイク)の看板が目印で、店内は世界中から訪れるファンの寄せ書きやイラストで溢れています。

ここで味わうべきは、何といってもチェコを代表するビール、ピルスナー・ウルケルです。新鮮な樽生ビールは驚くほどクリーミーで、旅の疲れが吹き飛ぶ美味しさです。

チェコを代表するビール、ピルスナー・ウルケルの新鮮な樽生ビール

衝撃のビジュアル!ナイフが刺さった巨大肉

本場のチェコ料理に舌鼓!こちらのお店では、伝統的なチェコ料理を堪能しました。

ここでいただいたお料理の中で、一番衝撃的だったのが「ヴェプロヴェー・コレノ(豚のひざ肉のロースト)」です。

プラハの老舗ビアホール「ホスチネツ・ウ・カリハ」で提供された、ナイフが垂直に突き刺さった巨大な豚のひざ肉のロースト(ヴェプロヴェー・コレノ)。皮がこんがりと焼かれている様子

テーブルに運ばれてきた瞬間、思わず声を上げてしまったその見た目。なんと、大きな塊肉にナイフがグサッと垂直に刺さっているんです! これはチェコの伝統的なスタイルで、「さあ、豪快に切り分けて食べて!」というビアホールならではの演出なのだそう。

外側の皮はビールを塗りながら焼き上げているので、お煎餅のようにパリッパリで香ばしく、中の身はナイフがすっと通るほどジューシーで柔らか。添えられたマスタードや西洋わさびをたっぷりつけていただくと、ビールの苦味と最高にマッチします。

他にも、チェコの国民食であるローストポーク(ヴェプロ・クネドロ・ゼロ)や、皮がパリパリのローストダックなど、どれもボリューム満点で本場の味を堪能できました。賑やかなビアホールの雰囲気の中で、美味しい料理とビールを楽しむ時間は、プラハの夜を最高の思い出にしてくれました。

賑やかなビアホールの雰囲気の中で、美味しい料理とビールを楽しむ時間は、プラハの夜を最高の思い出にしてくれました。

プラハは、一歩足を踏み入れるだけで歴史の深さと美しさに圧倒される、本当に魅力的な街でした。 公共交通機関であるトラムや地下鉄を駆使すれば、効率的に世界遺産のスポットを巡ることができ、1日でも十分に満喫することが可能です。 カレル橋で聖像に願いを込め、プラハ城のスケールに驚き、最後は伝説のビアホールで地元の熱気に触れる。 このモデルプランを参考に、プラハの街をぜひ存分に楽しんでください。