「迷宮都市」とも呼ばれるモロッコのフェズは、一歩足を踏み入れると中世にタイムスリップしたような不思議な感覚に包まれます。 世界最大級のメディナ(旧市街)を、巡る大人女子旅の様子をレポートします。 繊細なアラブ建築の美しさと、迷路のような路地の熱気に圧倒された最高の観光体験をお届けしますね!
ONCF鉄道でフェズへ!旧市街メディナへのアクセスと注意点
モロッコを旅する際、都市間の移動で最も頼りになるのが国鉄の「ONCF鉄道」です。

私はカサブランカから列車に乗り、約4時間かけてフェズ駅へ到着しました。フェズ駅はとても近代的で綺麗ですが、目指す観光スポットがあるのはそこから少し離れた世界遺産の「メディナ(旧市街)」エリアです。
フェズ駅からの移動:駅前には「プチタクシー」と呼ばれる赤い車体のタクシーが待機しています。メディナの入り口である「ブー・ジュルード門(ブルー・ゲート)」まではタクシーで約10分〜15分、料金も手頃なので、タクシー利用が一番のおすすめです。
フェズのメディナは「世界一の迷路」と言われるほど複雑です。一度入るとGPSも狂うことがあるため、地図アプリだけに頼らず、主要な門やモスクの位置を把握しておくことが大切。また、道案内を申し出てくる親切すぎる「自称ガイド」さんには、はっきりと断る勇気も必要ですよ!
フェズのシンボル「ブー・ジュルード門」!青と緑のタイルが彩る迷宮への入り口
フェズ観光のスタート地点といえば、ここ「ブー・ジュルード門(ブルー・ゲート)」です。

1913年に建てられたこの門は、繊細なタイル装飾が本当に見事で、思わず立ち止まってシャッターを切ってしまう美しさ。 面白いのはタイルの色です。外側はフェズを象徴する鮮やかな「青色」ですが、門の内側(メディナ側)はイスラムの聖なる色である「緑色」で装飾されています。このコントラストの違いに気づくと、よりフェズの歴史を深く感じられます。
門を一歩くぐると、そこはもう別世界。スパイスの香り、ロバの蹄の音、職人たちの叩く槌の音……五感が一気に刺激されます。
世界最古の大学「カラウィーン・モスク」を覗き見る!静寂に包まれた聖域
メディナの中心部へ進むと、大きな緑色の瓦屋根が見えてきます。それが、859年に創建された「カラウィーン・モスク」です。ここは「世界最古の大学のひとつ」に数えられるようになりました。
残念ながら、モスク内部へはイスラム教徒以外は立ち入ることができません。でも、開け放たれた門入り口から中を覗き込むことは可能です。

外の喧騒が嘘のように、中には真っ白な壁と静かな中庭が広がっています。太陽の光に照らされた大理石の床や、繊細な装飾が施されたアーチが見えます。
イスラム建築の傑作「ブー・イナニア・マドラサ」
カラウィーン・モスクから細い路地を抜け、ほど近くにあるのが「ブー・イナニア・マドラサ(神学校)」です。14世紀にマリーン朝の君主によって建てられたこの場所は、モロッコでも数少ない、非イスラム教徒でも内部の見学ができる貴重な宗教建築です。
凄く美しいモスクです。


ブー・イナニア・マドラサの建築の特徴は
- ゼリージュ(タイル):壁の下部を埋め尽くす、色鮮やかで緻密な幾何学模様。
- スタッコ装飾:レースのように細かく彫り込まれた漆喰細工。
- 木彫り:天井や梁に施された、重厚で繊細なアトラスシーダーの彫刻。
これら3つの要素が完璧に調和しており、モロッコ職人の技術の粋がこの空間に凝縮されています。フェズの観光スポットの中でも、ここは絶対に外せない必見の場所です。
フェズのメディナ観光は、まさに歴史と芸術の迷宮に迷い込む、贅沢なひとり旅の時間でした。
賑やかなスークでのお買い物も楽しいですが、静寂に包まれた歴史的建造物の中で感じるモロッコの深い精神性は、きっと忘れられない思い出になりますよ。


